【会社法】 取締役概念の整理

結論だけを簡単に示しておきます。

■１． 　名目的取締役

適法な取締役選任決議はあるが、実際には取締役としての任務は遂行しなくて良いという合意が会社と当該取締役との間で為されている者。

適法な選任決議：あり　　　登記：あり

■２． 　事実上の取締役

適法な選任手続を経ておらず、かつ、就任登記も無いが実際には取締役としての職務を執行していた者、あるいは、 取締役を辞任し辞任登記が為された後にも取締役としての職務執行を続ける者。

適法な選任手続：なし　　登記：なし

■３． 　登記簿上の取締役

３－１． 　就任登記不実型

適法な取締役選任決議が為されることなく、ただ単に登記簿に記載されているだけの者。

適法な選任手続：なし　　登記：あり

３－２． 　退任登記未了型

適法に選任された取締役で、かつ、退任登記が未了の者。

適法な選任手続：○　　登記：就任登記はあるが、退任登記は無い