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2006年10月28日 (土)

【民法】 条件と期限の区別

今日は、質問を受けたので、条件と期限の区別の方法について簡単に一言。

 

 

■定義

条件とは、 「法律行為の効力の発生や消滅を将来の実現不確実な事実にかからせる旨の特約」を言う(佐久間毅『民法の基礎1 〔第2版〕』〔有斐閣、2005年〕296頁)。

 

期限とは、「法律行為の発生や消滅、または債務の履行を、 将来の実現が確実な事実にかからせる旨の特約」を言う(前掲・ 佐久間304頁)。

 

 

■説明

質問者が疑問に思っていたように、条件と期限は常に明確に区別できるものではない。

 

何故ならば、条件か期限かの区別は、当該「特約」 についての意思表示の解釈問題だからである。

 

従って、当該特約が対象としている法律行為の内容や、当該特約を締結するに至った経緯など、諸般の事情を考慮しなければならない。

 

ただ、一応のメルクマールとしては、潮見先生が述べられている次の記述が参考になると思われる。

 

「結局、いつの時点であるにせよ、合意された権利が確実に与えられなければならず、 またその実現へと確実に義務づけられるのかが、条件と期限の分岐点である」(潮見佳男『民法総則講義』〔有斐閣、2005年〕242頁)。

 

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