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2006年11月15日 (水)

【余談】 『そして殺人者は野に放たれる』

第3回新潮ドキュメント賞受賞作品である、日垣隆氏の『そして殺人者は野に放たれる』が文庫化されて出版されました。

 

日垣隆 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E5%9E%A3%E9%9A%86

 

今回は、その冒頭部分――あくまで序章と1章の冒頭部分だけです――を読んだ感想を一言。

 

 

 

率直に申し上げて、読みにくいです。

 

読みにくい理由は2つあります。

 

第1に、文章の論理が荒いです。

何のために、そのような文章を記しているのか、私には理解しづらい文章が多いです。

 

 

 

 

「さらに私が調べたところ、西島は現行犯であるにもかかわらず、現場で逮捕はされていない」(11頁)。

 

 

 

「日本の刑法は罪刑法定主義じゃないからです」(15頁)。

 

 

 

「私にも教科書的な説明が、できないわけではない」(16頁)以降の文章。 

 

※ この箇所は、問題と解答が一致していない上に、   法律的にも奇妙な論理です。 

 

 

 

「腐っている、と私は思う」(23頁)   以降の文章。

 

第2に、事実と意見の区別が曖昧です。

 

勿論、ノンフィクションであろうと、意見の提示は構いません。

むしろ、単なる事実の羅列では意味がありませんから、意見の提示は不可欠です。

ですが、何の脈絡も無く、単なる感情に近いような意見を記されても読者は困惑するのではないでしょうか。

 

 

「犯人と被害者を仲良く《二人とも》などと併記する神経にも私はいらだつ」(12頁)。

 

 

「こちらは、家族の命を奪われたのである」(24頁

 

※ これは日垣氏ではなく、別の方の感想を表現したものだと思われますが、   文章の表現方法が適切ではないと思います。

 

 

以上のように、本書の冒頭部分は、あまり読みやすいものではありません。

 

但し、上記の感想はあくまで冒頭部分だけを読んで得られたものです。

従いまして、これだけで本書全体を評価するのはナンセンスだと思います。

 

また、私の感想は当然ながら主観的なものです。

他の方にとって、冒頭部分も非常に興味深く面白いものである可能性は充分にあります。

 

更に、少なからぬ方が本書を評価されています。

とすれば、この後に登場する文章には有益な事実の提示、示唆に富む記述があるのかもしれません。

 

 

とは言え、一般的に言って、書籍の冒頭部分はその書籍を読み続けるか否かを決定する重要な部分だと私は思います。

 

その観点から言えば、本書の評価は高くありません。

とりあえず、本棚に置いておくことにします。

 

駄文失礼。

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