【経済法】 白石先生のご著書について
東大の白石忠志先生の『独禁法講義〔第3版〕』(有斐閣、 平成17年)は、本ブログの基本書紹介コーナーでも取り上げていますが、 非常に明快な体系で分かりやすい基本書です。
ですが、ただ、少数説に近い記述が少なからずあることは否めません。
bzazoku先生がご指摘なさっているように、現在の「試験対策」という観点からすると、 メインの教科書にすることは回避した方が良いでしょう。
弁護士 bazokuの書棚 -
司法試験の基本書などあれこれ参考書候補①「独禁法講義(第3版)」(白石忠志著・有斐閣)
http://bazoku.blog45.fc2.com/blog-entry-47.html
もちろん、研究資料としては非常に価値ある書籍ですし、また、「試験対策」に使えないからと言って同書の価値は些かも下がりません。
批判的精神という学説の本分を忘れ、 ガイドラインに盲従する見解が多い中、白石先生の見解は綺羅星のように輝いています。
ところで、白石先生と言えば、今月中旬に『独占禁止法』というタイトルで体系書が出版される予定です。
有斐閣 書籍「独占禁止法」
http://www.yuhikaku.co.jp/bookhtml/comesoon/00001.html
しかし、何ですか。
有斐閣の方は、白石説が少数説であることを踏まえて紹介文を書いてらしているんでしょうか(^_^;)。
紹介文は以下のとおりです。
「気鋭の著者による待望の体系書。審決例・裁判例・警告事例等に周到に目配りし, 実務に必要な情報を網羅して体系的に整理している。独禁法に携わる実務家の参照に十二分に耐えうる書物である」
【追記】
白石忠志
http://www.tadashishiraishi.net/dokusen/dokusen2006/dokusen2006.html
「書店店頭には12月25日夕刻~27日あたりから置かれる見込みとのことです」
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