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2007年6月 5日 (火)

【余談】 長谷部恭男先生のお言葉

 

長谷部恭男=杉田敦『これが憲法だ!』(朝日新聞社、 朝日新書014、2006年)を拝読していたところ、含蓄に富んだ長谷部先生のお言葉がございましたので、 ご紹介いたします。

 

 

「法律の条文をただただ日本語として素直に読んで、そのとおりに理解して話が済むのであれば、法律の専門家はいりません。 条文通りに理解すると困った問題が起きそうだとか、直面する問題に適切な答えを得られないといったときに、 はじめて必要となるのが解釈であって、解釈というのは『芸』ですから、これはうまいとか下手とかはあると思いますが、 『普通の日本語として理解したらこうだ』では、芸も何もない。そんな身も蓋もないものは解釈とは言わないほうがいいんじゃないでしょうか。」 (前掲書73頁以下) 。

 

 

まさに仰るとおりだと思います。

ただ、私には先生方のご解釈を「芸」と呼ぶ勇気はありませんが(^_^;)。

 

 

 

■関連する拙稿

【法律学の基礎】 答案の問題提起と条文
http://etc-etc-etc.cocolog-nifty.com/blog/2006/06/post_a81b.html

 

【余談】 原田國男判事のお言葉
http://etc-etc-etc.cocolog-nifty.com/blog/2007/02/post_0c89.html

 

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コメント

ご無沙汰しています。
某blogからたどり着きました。
ちょくちょく拝見しています。

長谷部教授が発言されると皮肉めいて
聞こえますが、
「法解釈はartである」という理解は、
東大系の法学者の間でかなり広く
受け入れられているように思います。
その文脈での御発言ではないでしょうか。

言わずもがなのことにつき失礼しました。

投稿: 一研修生(無職) | 2007年6月 8日 (金) 23:28

一研修生さん、コメントありがとうございます。

確かに、長谷部先生が仰ると皮肉めいて聞こえますね(笑)。

そして、東大系の先生方にはこの理解が浸透しているんですね。

首肯できる見解ですが、きっとこれは「名人芸」を為しうる方々が仰るからこそ含蓄があるんでしょうね(^_^;)。

投稿: shoya | 2007年6月10日 (日) 12:34

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