書籍・雑誌

2007年3月 3日 (土)

【余談】 宮崎哲弥『新書365冊』

いつ読了したのか忘れてしまったのですが、宮崎哲弥著『新書365冊』(朝日新聞社、朝日新書006、2006年)を読了いたしました。

 

 

宮崎哲弥 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%AE%E5%B4%8E%E5%93%B2%E5%BC%A5

宮崎哲弥とは - はてなダイアリー
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B5%DC%BA%EA%C5%AF%CC%EF

 

 

 

■本書の概要

本書の概要については宮崎さんが「はじめに」で端的に説明されているので、引用させて頂きます。

 

「本書は、雑誌『諸君!』(文芸春秋)誌上で連載した2つの新書評 (「解体『新書』」 2002年1月号~03年6月号と「『今月の新書』完全読破」 2003年7月号~2006年3月号) をジャンル別に纏めたアンソロジーである」(3頁)。

 

 

 

■読了した感想

そして、読了した感想を言えば、「買って損は無かったし、 読んで損は無かった。読みたい本が増えた」です。

 

 

 

■内容

そこで、本書の内容を説明いたしますと、本書は全体で17章に分かれており、各章で「Best&Better」 という評価が与えられた”良書”と、「More」という評価が与えられたあと一歩の書籍が紹介されています。

 

「Worst」という評価が与えられた”悪書”は第16章を除いてあまり紹介されていません。

 

各章のタイトルと、各章の冒頭で紹介されている書籍名を挙げれば次のとおりです。

実際にはもっと多くの書籍が紹介されています

 

 

第1章 教養

竹内洋『教養主義の没落』

 

第2章 哲学・論理学・数学

岩田靖夫『ヨーロッパ思想入門』

 

第3章 政治・国際問題

中西寛『国際政治とは何か』

 

第4章 経済と金融・会計

東谷暁『エコノミストは信用できるか』

 

第5章 法と自由

橋爪大三郎『人間にとって法とは何か』

 

第6章 歴史・文学・ことば

長山靖生『日露戦争』

 

第7章 社会・会社

三浦展『ファスト風土化する日本』

 

第8章 若者・教育

山田昌弘『パラサイト社会のゆくえ』

 

第9章 犯罪と監視社会

芦沢一也『狂気と犯罪』

 

第10章 生きる・死ぬ

広井良典『死生観を問いなおす』

 

第11章 科学

木村龍治『自然をつかむ7話』

 

第12章 脳・心・からだ

小沢牧子『「心の専門家」はいらない』

 

第13章 メディア

川上和久『北朝鮮報道』

 

第14章 文化

坪内祐三『新書百冊』

 

第15章 宗教

フリードリッヒ・ニーチェ『キリスト教は邪教です!』

 

第16章 問題な新書

『生命のバカ力』

 

最終章 緊急インタビュー その後の「新書完全読破」

長谷部恭男『憲法とは何か』

 

 

上記のように17章に分かれているのですが、各章で紹介されている新書の量には差がありますし、また、 書評の分量も新書によって異なります。

 

 

例えば、「第3章 政治・国際問題」、「第6章 歴史・文学・ことば」、「第14章 文化」は多くの新書が紹介されています。

 

逆に、「第4章 経済と金融・会計」、「第9章 犯罪と監視社会」、「第11章 科学」で紹介されている新書の量は少ないです。

 

 

また、書評の分量は多いもので約3頁で、少ないものは数行です。

ですから、科学の新書紹介をたくさん読みたい!と思っていらっしゃる方には本書はあまり向いていません。

 

 

書評の特徴としては以下の2点があります。

 

第1に、本書で展開されているものは単純な書評ではありません。

紹介している新書の内容に関連した宮崎さんのコメントも書評と同程度に展開されています。

 

そのコメントは比較的客観的に書かれており、自説が少数説である場合にははっきりとその旨を示されていますし、 なかなか好感が持てました。

 

 

第2に、宮崎さんの語彙が豊富です。

私は辞書をひかなければ正確な意味が分からない単語に何回も遭遇しました。

 

例えば、パラパラとページをめくっただけでも「瀰漫」、「規矩」、「韜晦」、「宿痾」、「董狐」という単語が登場します。

 

これは読みにくさの原因になるかもしれませんが、私は良い勉強だと思って楽しく辞書をひきました。

最近、こういう経験はありませんでしたし。

 

 

以上、簡単にではありますが、ご紹介いたしました。

本好きなら買って損は無いと思います。

 

ちなみに、巻末に索引が付いておりまして、なかなか便利です。

 

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2006年12月29日 (金)

【余談】 興味がある本(2006.12.29現在)

先日、初めて『THE 21』という雑誌を購入しました(2007年1月号)。

 

THE21 2007年1月 雑誌 PHP研究所
http://www.php.co.jp/magazine/detail.php?code=14267

 

 

1月号の特集は「使える!  ビジネス書108冊」

 

堀紘一氏、 山崎元氏、 和田秀樹氏、 平野啓一郎氏など、 様々な方々の読書習慣や、お薦めの書籍について記載されていました。

 

 

この情報は、私にとっては示唆に富むものでした。

 

今回は、その情報のうち、私が読みたいと思った書籍を備忘録として記載しています。

特に読みたいと思っているものについてはAmazonへのリンクもはってあります。

 

自己中心的な投稿で、申し訳ありません。

 

尚、ページ番号は1月号のページを意味しております。

 

 

■18ページ

本多勝一『日本語の作文技術』

 

本多勝一 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%AC%E5%A4%9A%E5%8B%9D%E4%B8%80

 

 

谷岡一郎『「社会調査」のウソ』

 

P・F・ドラッカー(上田惇生編訳)『仕事の哲学』

 

ピーター・ドラッカー - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%94%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%89%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AB%E3%83%BC

 

 

■24ページ

平野啓一郎『本の読み方 スロー・リーディングの実践』

 

 

■27、29、30ページ

デイヴィット・オグルヴィ『ある広告人の告白』

 

 

■32ページ

塩野七生『マキアヴェッリ語録』

 

塩野七生 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A1%A9%E9%87%8E%E4%B8%83%E7%94%9F

 

 

ジェームス・W・ヤング(今井茂雄訳) 『アイデアのつくり方』

 

 

■35ページ

古谷昇『もっと早く、もっと楽しく、仕事の成果をあげる法』

 

西岡常一=小川三夫=塩野米松『木のいのち 木のこころ』

 

 

■39ページ

ロバート・スコーブル=シェル・イスラエル『ブログスフィア アメリカ企業を変えた100人のブロガーたち』

 

本書については、橋本大也さんの書評があります。

Passion For The Future: ブログスフィア アメリカ企業を変えた100人のブロガーたち
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/004727.html

 

 

■41ページ

吉越浩一郎『革命社長』

 

 

■79ページ

大前研一『即戦力の磨き方』

大前研一 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E5%89%8D%E7%A0%94%E4%B8%80

 

 

■88ページ

FPN『アルファブロガー』

 

上記の橋本大也さんもアルファブロガーの1人です。

情報考学 Passion For The Future
http://www.ringolab.com/note/daiya/

 

 

■95ページ

関満博『現場主義の知的生産法』

 

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2006年12月15日 (金)

【余談】 これも読みたい! ――「『手帳ブログ』のススメ」

大橋悦夫著「『手帳ブログ』 のススメ」の書評を読みました。

 

 

 

これまた、皆さんの書評がうまく(笑)、内容に興味があります。

 

しかし、この記事を書いている私のPCの横を見ただけでも数冊の本が積まれています……。

 

岩田靖夫著『ヨーロッパ思想入門』

宮崎哲弥氏の『新書365冊』で推薦されていた上、 評判が良かったので購入

 

D・カーネギー『道は開ける』

言わずと知れた名著ですね

 

中西輝政『日本人としてこれだけは知っておきたいこと』

母校の先生

 

佐伯啓思『学問の力』

一般教養のとき何故、私はこの人の講義を履修しなかったのだろう… …

 

松岡正剛『知の編集術』

……なんでここにあるんだ?

 

 

買っても読む暇が無い可能性が高いですかね……。

 

ですが、暇は作るものですし、大久保先生が仰っているように、本は 「ワイン棚に並んだワインみたいなもの」として買っておくべきでしょうね。

うん、きっとそうだ。

 

 

シゴタノ! - 仕事を楽しくする研究日誌
http://cyblog.jp/

著者である大橋さんのサイトです。

 

blogを続けるべき理由(「手帳ブログ」のススメ) - 発想七日! [ITmedia オルタナティブ・ ブログ]
http://blogs.itmedia.co.jp/koji/2006/04/blog_9d3f.html

 

ちょーちょーちょーいい感じ - ブログ|「手帳ブログ」のススメ
http://wkwk.tv/modules/xeblog/?action_xeblog_details=1&blog_id=958

 

手帳ブログのススメ (大橋 悦夫) : tokuriki.com
http://blog.tokuriki.com/2006/04/post_189.html

 

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2006年12月 4日 (月)

【余談】 これは読みたい

本田直之著『レバレッジ・リーディング』についての書評を読みました。

 

「レバレッジ・リーディング」本田直之:マインドマップ的読書感想文
http://smoothfoxxx.livedoor.biz/archives/50840645.html

 

レバレッジ・リーディング|手帳と夢と成功と
http://ameblo.jp/monomono/entry-10021285488.html

 

読書ときどきごはん。たまに企業法務。 レバレッジ・リーディング
http://29ch.blog65.fc2.com/blog-entry-333.html

 

レバレッジ・リーディング:[俺100]
http://blog.zikokeihatu.com/archives/001170.html

 

Webook: レバレッジ・リーディング ~ 本田直之 + 内田和成さん講演
http://www.webook.tv/archives/2006/11/post_1061.html

 

本田直之「レバレッジリーディング」 - システムエンジニアの晴耕雨読 - 楽天ブログ(Blog)
http://plaza.rakuten.co.jp/sebook/diary/200611280000/

 

「ビジネス・ブック・マラソン」 バックナンバーズ 『レバレッジ・リーディング』
http://blog.goo.ne.jp/eliesbook/e/392cd41399cfdf9fcfd744bd1bb1d817

 

書評がうまいのか、同書の内容が良いのか、はたまたその双方かは不明ですが、この本は読んでみたい! と思いました。

 

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2006年11月27日 (月)

【余談】 羽生善治著『決断力』について

私は、基本的には購入した本に3色ボールペンで線を引いています。

そして、何回も読むに値する本、読みたい本については、気が向いたときに再読するようにしています。

 

最近は、以前もご紹介致しました羽生善治さんの『決断力』角川書店、角川oneテーマ21・C-95、2005年)を再読しておりました。

 

 

本書は、全体で5つの章から構成されています。

 

第1章 勝機は誰にもある
第2章 直感の七割は正しい
第3章 勝負に生かす「集中力」
第4章 「選ぶ」情報、「捨てる」情報
第5章 才能とは、継続できる情熱である

 

本書では基本的には将棋に関して羽生さんが考えていること、 思っていることをベースとした主張・理論が展開されています。

 

と言っても、将棋の世界でだけ通用する話や将棋理論が書いてあるわけではありません。

むしろ、そういった記述はかなり少なく、羽生さんの記述は、自己の経験をその鋭い観察力で分析することによって、 将棋理論の背景にある普遍的な理論にまで到達しています。

 

 

 

 

「しかし、 判断のための情報が増えるほど正しい決断ができるようになるかというと、必ずしもそうはいかない。私はそこに将棋の面白さの1つがあると思っているが、 経験によって考える材料が増えると、逆に迷ったり、心配したり、怖いという気持ちが働き、思考の迷路にはまってしまう」 (56頁)    

 

 

 

 

 

「決断とリスクはワンセットである。日本の社会は、 同質社会ということもあって、このバランスが悪いと思う。リスクを背負わない人がいる一方で、リスクだけ負わされている人がいる。 決断を下さないほうが減点がないから決断を下せる人が生まれてこなくなるのではないか。目標があってこその決断である。 自己責任という言葉を最近よく聞くが、リスクを背負って決断を下せる人が育たないと、社会も企業も現状の打破にはつながらないであろう」 (71頁)  

 

 

しかも、非常に含蓄があり、ビジネスや勉強など様々なことに応用が利くメッセージが多々含まれています。

 

 

 

 

「人間は生理的に同じマックスの集中力を維持するのは不可能だ」  

 

「集中力は、人に教えてもらったり、 聞いて身につくものではない。勝負どころでの集中力を発揮するには、集中できる環境を自らつくり出すことこそが大切だと思っている」 (以上につき94頁

 

 

 

 

 

「将棋にかぎらず、勝負の世界では、 たとえ失敗しても次のミスを防ぐことが大事だ。かっとなったら、それはできない。 自分の感情をコントロールすることは将棋の実力にもつながるのだ」(116頁)  

 

 

 

 

 

「つまり、情報をいくら分類、整理しても、 どこが問題かをしっかりとらえないと正しく分析できない。さらにいうなら、山ほどある情報から自分に必要な情報を得るには、『選ぶ』 より『いかに捨てるか』のほうが重要なのである」(129頁)  

 

このように、自己が所属する世界や業界の事項についての理解・ 思考を深めた結果、普遍的に妥当するメッセージを発信しているという点は、 『イチロー 262のメッセージ』ぴあ、2005年) にも通ずるものがあります。

 

特に、「上達」のプロセスが存在することを明確に意識し、 それを実践していこうとする強い意欲がある点(153頁)もイチロー選手と同じです。

 

また、その「上達」のプロセスにおいては、まず「真似」から始め、次にその真似した過程を「理解」 せよ、と指摘しています(183頁)。

これは法学の学習の際に度々指導される勉強法ですし、また、斉藤孝先生も「まねる力」 というキーワードで同内容の理論を展開されています。

 

先人が開発した既存の体系を、まずは「使える」ようにすれば良いという考え方は、特に子供の教育では非常に大事だと思います。

 

何故ならば、子供は「使える」という点に喜びを見出し、喜びを感じる事項については反復するからです。

 

そして、「読書百遍義自ずから見る」ではありませんが、反復して使っていると、当該プロセスを「無意識のうちに意識」するようになり、 やがて「理解」に至るはずです。

 

 

上記のように、本書には、羽生善治という稀代の天才が自ら学んだ経験を自ら分析して得た情報が満載です。

 

一般論として、他人から物事を学ぶことは自己の視野を広げるために重要ですし、効果的です。

そして、その教えを乞う他人が羽生さんのような天才であれば、その視野拡大効果はかなり大きいでしょう。

 

本書については、関西の某大手事務所のパートナー弁護士の先生が強く推薦していますが、再読して、 改めてその推薦の理由が分かりました。

 

羽生善治 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%BE%BD%E7%94%9F%E5%96%84%E6%B2%BB

 

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2006年11月25日 (土)

【余談】 読みたい……

読みたい本が溜まってきつつあります。

 

野崎孝氏が翻訳された『グレート・ギャツビー』新潮社、 1989年) は読んだことがあるんですが、村上春樹氏が新たに翻訳された 『グレート・ギャツビー』 も読みたいですし……

スコット・フィッツジェラルド著/村上春樹訳『グレート・ ギャツビー』
http://www.chuko.co.jp/new/2006/11/403504.html

 

 

Dainさんが度々ご紹介されている塩野七生氏の 『ローマ人の物語』 も読みたいですし……

わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: ローマ人の物語V「ユリウス・カエサル――ルビコン以後」の読みどころ
http://dain.cocolog-nifty.com/myblog/2006/11/v_0d53.html

 

 

同じくDainさんがご紹介されている『論理で人を騙す法』 も読みたいですし……

わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 悪魔の詭弁術
http://dain.cocolog-nifty.com/myblog/2006/11/post_f0d3.html

 

 

danさんがご紹介されている野口悠紀雄先生の『金融工学、 こんなに面白い』 も読みたいですし……

404 Blog Not Found:誕生日が同じ夫婦問題回答篇
http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/50697301.html

 

 

47th先生がご紹介されている岩瀬大輔氏の『ハーバードMBA留学記』 も読みたいです。

ふぉーりん・あとにーの憂鬱: 引越終了と 「ハーバードMBA留学記」紹介
http://www.ny47th.com/fallin_attorney/archives/2006/11/23-184405.php

 

 

ただ、その前に、買っただけで読んでいない本から読まなくてはならないのですが……。

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2006年10月21日 (土)

【余談】 読みたい本が続々と……

このブログからもリンクさせて頂いている、Dainさんの「わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる」で最近、 面白そうな本が立て続けに紹介されています。

わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる
http://dain.cocolog-nifty.com/myblog/

 

 

「いい親」が子どもをダメにする
http://dain.cocolog-nifty.com/myblog/2006/10/post_c2e9.html


http://dain.cocolog-nifty.com/myblog/2006/10/post_2312.html

「わたしと仕事、どっちが大事?」はなぜ間違いか
http://dain.cocolog-nifty.com/myblog/2006/10/post_3bca.html

 

特に、最後の書籍はネーミングがうまいですよね。

著者は弁護士の方だそうです。

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2006年9月13日 (水)

【余談】 本の紹介

太田光 『憲法九条を世界遺産に』

著者は爆笑問題の太田氏です。



松永暢史 『男の子を伸ばす母親は、ここが違う!』

最近、「父親」系・「母親」系の書籍が多いですね。

人が千差万別であるように、子供も種々様々なはずですが……。

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